時差の問題を簡単に
中学生が苦労するのが、「時差」。「日付変更線」は知ってるぞ、そこで時計を合わせるんだ。・・・そうですよね。でも、どのくらい進めるの?それとも遅らせるの?
そうこうしているうちに目にはいってくる「時差の問題」。「えっと~、経度が日本と何度違うから、何時間差があって~、日本の出発時間が何時何分だから~・・・・え~い、わからない!」で放り出していませんか? 例をあげて説明しましょう。
問題)ABちゃんは、日本を2018年1月1日午前10時に飛びたち、12時間30分かかって、アメリカのニューヨークへ着きました。着いたのは、現地時間で何月何日の何時何分でしょうか。ただし、日本は東経135度、ニューヨークは西経75度とします。
まず、日本とニューヨークの時差を求めましょう。
イギリスのロンドンが、東経も西経も0度だというのは、知っていますよね。それを利用します。だから、時差を考えるときは、日本から東に飛んで、直接ニューヨークへ行かないでください。西に飛んで、一度ロンドンへ行きましょう。
日本とロンドンの時差 東経135度-東経0度=135度
15度で1時間の時差ですから、135÷15=9時間です。
※なぜ15度で1時間なのか? 覚えなくてはいけないのか?
覚えていたほうがいいですね。でも忘れちゃったときのために、なぜなのか説明しておきます。地球1周(北極側から見ると360度)で24時間です。だから、360÷24=15度。1時間は15度になります。
問題に戻りましょう。さて、ロンドンまで行った飛行機はまた西に向かい、ニューヨークに着きました。
ロンドンとニューヨークの時差 西経75度-西経0度=75度
つまり、75÷15=5時間。
日本とニューヨークの時差 9時間+5時間=14時間 となります。
ここまではいいですか? 次は具体的な日付と時間を考えますよ。
ニューヨーク時間で答えますから、日本をたったのは、ニューヨーク時間で何時だったかを考えましょう。時差は14時間。しかも、日本は東の国。つまり日本の夜あけが一番はやいと考えます。日付変更線を東の果てと考えると、日本より東の国はありますが、まあ、問題をとくときは、日本が一番早いと考えてもいいでしょう。(ニュージーランドだけは日本のほうが夜明けが遅いです)
日本の夜明けが早いということは、西にあるロンドンやニューヨークは、まだ夜があけていないということです。もっとさかのぼれば、前日ということです。
だから、日本時間 → ニューヨーク時間にするには、14時間前にさかのぼるということです。 日本時間2018年1月1日午前10時より14時間前は、
2017年12月31日午後8時 (ニューヨーク時間) ですね。
1/1、10:00-14:00=1/1、-4:00=12/31、24:00-4:00=12/31、20:00
(24時間表示で考えたほうが計算しやすいです)
その時間に飛び立って、12時間30分後に着いたのだから、2018年1月1日午前8時30分。
(12/31、20:00+12:30=12/31、32:30=1/1、32:30-24:00=1/1、8:30)
答えは 2018年1月1日午前8時30分でした。
ということで、日付変更線を 日本 → アメリカ で越えるときは、時計を遅らせるのです。
これで、時差の問題は解けますよ。求める場所が、東経の場合はロンドンまで行かないで、直接そこへ行ってください。西経の場合だけロンドン経由でお願いします。
《注意》先に、日本時間で何日の何時何分に着くかを考えて、その時刻をニューヨーク時間に直してもいいです。他にも自分なりに簡単に解ける方法を見つけてください。